フランス・ニースで誕生したコックコートブランド「CLEMENT DESIGN(クレマンデザイン)」。快適な着心地と洗練されたデザインから“プロの料理人の仕立屋”と称され、世界中のシェフから支持されています。
2025年6月、日本の飲食店向けにデザインされたセカンドラインが新たにスタート。UNIX TOKYOがその展開をサポートします。ブランドの魅力と、この新たな挑戦について社員の平川友理に話を聞きました。
コックコートの常識を覆した、機能性とデザイン性の新基準
コックコートの歴史は19世紀のヨーロッパにさかのぼります。長きにわたり、コックコートは“暑くて重く、動きづらい服”であることが当たり前とされてきました。
「従来のコックコートは厚手のコットン生地で作られていました。コットンは熱に強く、厨房での作業に適しているとされてきたからです。一方で、働くシェフにとってはとても重たく、通気性も悪い。快適とはほど遠いものでした。にもかかわらず、誰もユニフォームに注目せず、改善されることもなかったのです」

シェフたちの環境を整えたい――その想いからブランドを立ち上げたのが、創業者Thierry氏です。
コットン100%という既成概念を破り、コットンとポリエステルを掛け合わせた生地を採用。通気性や軽さ、着心地を追求し、機能性と美しさを兼ね備えた新しいコックコートを生み出しました。
「クレマンデザインのコックコートを着た方からは、『本当に軽くて楽だ』という声を多くいただきます。その快適さが口コミで広がり、手に取る方も増えてきました。
レストランは料理を提供する場所であり、その顔となるのはシェフです。だからこそ、働く環境はもっと快適であるべき。クレマンデザインは、その想いを形にしたものだと思います。」

その認知は現場を超え、広がりを見せています。
「ドラマ『グランメゾン東京』や映画『グランメゾンパリ』で木村拓哉さんが着用しているのもクレマンデザインのコックコートです。その姿に憧れて購入を検討される方や、問い合わせをいただくことも増えました。
ブランドとしての存在感が確立されてきたからこそ、シェフを志す人々にとって“パワーをもらえる一着”となっているのだと実感しています。」

こうして社会的な認知を高めながら、クレマンデザインは三つ星レストランをはじめとするハイエンドな店舗でも支持を獲得。若きシェフたちにとっては「こうありたい自分」を象徴するブランドとなっています。
「機能的でデザイン性にも優れたコックコートを身にまとい、優雅に働くシェフの姿は、多くの若手シェフの目標となります。『いつかああいうレストランで働きたい、あんなシェフになりたい』と夢を描ける存在。クレマンデザインを纏うことはブランディングとしても高く評価されています。」
デザインの多様性とカスタマイズの楽しみ
クレマンデザインは、メンズ、レディース、ユニセックスと、多様なデザインを展開。ベースとなるデザインにラインを入れたり、ネームやオリジナルのロゴを刺繍したりといったカスタマイズも可能です。

「今はレストランの数も多くなってきたので、お店の個性や雰囲気を演出することが重要です。ユニフォームはただの仕事着ではなく、そのお店のブランディングにも関わるもの。お客様が入った瞬間に、“この店はきちんとしているな”とか、“洗練されているな”と感じるのは、料理や空間だけでなくシェフの姿からも伝わると思います。」
機能性とデザイン性の両方を満たしながら、自分たちらしさを表現できるのはクレマンデザインならでは。より特別な一着に仕上げることができます。
クレマンデザインの人気製品
JACKET<TOKYO>

TOKYOという名のとおり、日本の着物から着想を得たモデル。首周りはコンパクトに詰まり、袖は太めに作られているのが特徴です。背面はメッシュ素材と吸水速乾のあるニット素材で快適な着心地です。
JACKET<ALICATE>

CLEMENT DESIGNオリジナルのジャガード素材を使用したモデル。デザインはシンプルでありながらも、ストライプ風の特徴的な生地を採用することで王道のフレンチジャケットにはない斬新さを醸し出しています。
PANTS<FUGA>

1-BELTテクノロジーを採用し、ウエストのサイズ調整が楽な設計になっているメンズパンツ。股下部分はニット素材で蒸れにくく、長時間の着用でも快適にお過ごしいただけます。比較的ゆったりとしたストレートシルエットです。
日本の飲食店のために誕生した、セカンドライン
2025年6月より、日本の飲食店向けに企画された「セカンドライン」が数量限定で販売がスタート。クレマンデザインならではの高い品質と美意識はそのままに、厨房で働くすべての人に寄り添う一着として誕生しました。

今回販売されるのは、ジップアップタイプのコックコート。仕込みや皿洗いなど、肩や腕を大きく動かす作業に合わせて細部まで工夫されています。
「セカンドラインは、仕込みをする方や見習いシェフのために開発された、より機能性を重視したユニフォームです。
袖口の内側にゴムを入れて簡単にまくれるようにしたり、メモや鍋掴みを取り出しやすいようスリットを深くしたり。肘の曲げ伸ばしを助けるタックも取り入れています。小さな工夫ですが、過酷な環境で確実に役立つよう、ファーストライン以上に機能性を追求しました。」

セカンドラインの開発にあたって、日本の幅広い食文化も考慮されました。
「日本には和食、焼肉、ラーメンなど多彩な業態があります。今回のデザインの一つは、和食にも洋食にも合うようにジャケット風に仕立てています。ミシュランで星を獲得するような和食店や、高級焼肉店、洒落たラーメン店など、“ピッとしたい”と考える現場にこそぜひ着てもらいたいと思っています。ファーストラインに比べて手に取りやすい価格なのも魅力ですよ。」
クレマンデザインは、機能性とデザイン性を兼ね備えたコックコートを通じて、シェフの働き方をより快適で前向きなものにしてきました。その想いは、UNIX TOKYOが大切にしてきた「ユニフォームはモチベーションを支えるもの」という姿勢とも重なります。
現場に寄り添いながら進化し続けるクレマンデザインは、日本の料理業界に新たな選択肢を広げています。
詳しくは、UNIX TOKYO公式サイトをご覧ください。
制作担当者
平川友理



